人工のものはお断り?!

「自然のものは安心、人工のものはちょっと不安」

食品や化粧品を選ぶとき、ついつい「自然」や「天然」といった商品を選ぶことはありませんか?せっかくなら安心できるものを選びたいと思う気持ちはよくわかります。

でも、ちょっと待って。本当に「自然」や「天然」と名前がつくものが良いものなのでしょうか?

一般に、「化学物質」と聞くと人工のもので、なんとなく危ないというイメージを持つ方が多いと思いますが、実は、水や塩や砂糖、そして、私たちの体に必要なカルシウムや鉄分も化学物質です。スポーツドリンクなどには人工の化学物質が含まれるものも多いですが、水分やミネラル分補給に多くの方が飲んでいますね。その一方で、天然の塩であっても摂りすぎには気をつけなければいけません。
食べ物や身の回りの物を選ぶとき、「自然」か「人工」かではなく、含まれる物質が私たちの体にどのような影響を与えるのかを考えることの方が大切だとは思いませんか。

放射線にも自然由来のものと人工由来のものがあります。宇宙から降り注ぎ、空気中や大地、食べ物から出ているのが自然放射線。医療現場のレントゲンやCTスキャンなどで使われるのが人工放射線です。

人工の放射線は体に悪いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。放射線にも単位があり、私たちの体に与える影響は「シーベルト」という数値で表すことができます。この数値が同じであれば、自然放射線も人工放射線もその影響は同じなのです。

「こわい」というイメージが先行しがちな放射線ですが、シーベルトで表された放射線の数値がどれくらいのものなのか、あなた自身のものさしを持つことが重要です。身の回りの放射線と比べて見てみましょう。



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