目にみえなくても、はかれます

皆さんはテレビ番組や空港で、入国者の体温を離れたところから調べている様子を見たことはありませんか。これは、体から出ている赤外線を機械で温度に換算して表示し、熱のある人を見つけようというもの。国内で感染症などが拡がるのを防ぐのが狙いです。赤外線は目には見えませんが「測れる」のです。

世の中には細菌やウイルスなど、正確に測るには時間がかかり、簡単に測定できないものもたくさんあります。
もし、細菌やウイルスの量をその場で表示できるようになれば、インフルエンザなどの感染症にかかるリスクを大幅に減らすことができそうですね。

それでは、放射線はどうでしょう?
放射線は目には見えませんが、測定器を使えば、わずかな量でも比較的簡単に測ることができ、私たちの体にどれぐらいの影響があるのかを数値として見ることができます。簡単に測ることができれば、余計な被ばくをしないように対策をとることも可能です。
また、日本では、これまで放射線に被ばくされた方たちの健康状況などを長年追跡した十分なデータがあり、それらのデータは被ばくされた方たちの健康保持や放射線に関する基準の策定に生かされ、リスクを判断する目安になっています。

身の回りには、さまざまなリスクがありますが、全てのリスクを避けることは困難です。正しい知識を持ち、それぞれのリスクがどの程度のものなのか、改めて考えることが必要ではないでしょうか。



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